こんにちは。こころノートの編集者です。
訪問看護を家に入れたくないと感じて検索してきたあなたは、「そもそも訪問看護を利用するべきなのか」や「自宅というプライベート空間に他の人が入ること」に、どうしても落ち着かない気持ちがあるのかなと思います。
訪問看護を断りたい思い、家族や本人が訪問看護を嫌がる反応、どんなふうに断ればいいのかという迷い、プライバシーが守られるのかという不安、気まずさや会話のストレス、誰が来るのか事前に分からないことへのもやもや、訪問時間や頻度が生活リズムに合わない心配、そもそも訪問看護はいらないのではという疑問、マナーや相性への不信感、精神科訪問看護に抵抗がある気持ちなど、いろいろな感情が重なっているかもしれません。
このページでは、そうした気持ちを丁寧にほどきながら、「なぜ訪問看護を家に入れたくないと感じるのか」「利用する場合にどこまで自分のペースを守れるのか」「どうしても合わないときはどんな断り方や代わりの選択肢があるのか」を分かりやすく整理していきます。読み終わるころには、「自分や家族がいちばん安心できる形は何か」を、今より少しはっきり思い描けるようになるはずです。
- 訪問看護を家に入れたくないと感じる主な理由を整理できる
- 訪問看護を拒否したいときの伝え方や断り方のイメージがつく
- プライバシーや時間、相性などの不安を減らす工夫が分かる
- 訪問看護が難しいときの代替サービスや相談先を知る
訪問看護を家に入れたくない理由とは

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訪問看護を拒否する背景を理解

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訪問看護を「家に入れたくない」と感じるときって、あなた自身が弱いわけでも、わがままでもないんですよ。こんにちは、こころノートの編集者です。自宅ってものすごくパーソナルな空間なので、そこに専門職が入ってくるだけで、どうしても身構えてしまうものなんです。ここ、かなり共感してもらえると思います。
訪問看護を拒否する背景は、本当に人それぞれで、一見同じような「嫌です」という言葉でも、内側にある理由はまったく違ったりします。まずは、その背景を丁寧に理解するところから始めると、あなた自身の気持ちも少し整理しやすくなると思います。
訪問看護を家に入れたくないと感じる主な理由には、次のようなパターンがあります。
- プライベート空間を守りたい気持ちが強い
- 過去の医療体験で嫌な思いをして警戒している
- 自分の病気や状態を認めたくない気持ちがある
- 家族や近所に知られたくない事情がある
精神科訪問看護の場合、この傾向はさらに強く出ます。「自分はそこまで重い状態じゃない」と思いたい気持ちや、「看護師が来ているところを近所の人に見られたくない」という不安が重なることも多いんです。また、統合失調症や不安症、認知機能の低下などがあると、そもそも知らない人を自宅に入れるという行為自体が恐怖につながりやすくなります。
たとえば、厚生労働省が公的資料としてまとめている精神保健医療の調査でも、精神疾患のある方の多くが対人接触に強い不安を感じやすい傾向があるとされています(出典:厚生労働省「精神保健医療福祉資料」 https://www.mhlw.go.jp/)。こうした背景を踏まえると、「家に人を入れたくない」という感覚が、決して特別ではないことが分かると思います。
背景には複数の感情が絡み合っている
訪問看護を拒否したくなるとき、気持ちはひとつではなく、複数の思いがミックスされていることが多いです。たとえば、
- 生活を見られる気まずさ
- 支援を受ける自分を認めたくない抵抗感
- これ以上状況が悪化したと認めるようで怖い
- 家族に弱さを見せたくないプライド
こうした感情が重なりあうと、「訪問看護が嫌」というシンプルな表現に“凝縮”されてしまうんですよね。だからこそ、嫌がっている本人が「自分でも理由が分からないけど嫌」という状態になることも普通にあります。ここを丁寧に紐解いていくと、本人にとっても安心材料が増えていきます。
訪問看護を拒否する背景は、人によって本当にさまざまです。表面の「嫌です」という言葉だけに注目するのではなく、その奥にある不安、プライド、過去の経験の傷つきなどに気づいてあげることが、とても大切なんですよ。
拒否が“悪いこと”ではない理由
訪問看護を受けないという選択は、状況によっては自然な自己防衛でもあります。あなたが「まだ準備ができていない」「今は負担が大きい」と感じるのであれば、その気持ちは正当な感覚です。無理に押し進めても、支援そのものがストレスになってしまい、逆効果になることもあります。
大事なのは、“拒否している理由を言語化できるようになること”です。理由が分かれば、訪問の頻度を調整したり、内容を変えたり、別の支援を検討したり、選択肢が一気に広がります。逆に理由が曖昧なままだと、「嫌」の感情だけが自分の中に残ってしまい、あなた自身もしんどくなります。
ここを押さえておくと楽になります
- 訪問看護が負担に感じるのは自然な反応
- 拒否の背景は複数の感情が絡み合っている
- 「嫌」という感情の奥にある本音を理解すると、選択肢が広がる
- 無理に受けるよりも、自分のペースで調整するほうが長続きしやすい
まずは、「訪問看護を家に入れたくない」という今の気持ちそのものを肯定してあげることが、とても大切です。そこから少しずつ、自分自身にとって本当に負担の少ない形を一緒に探していけば大丈夫ですよ。
訪問看護を嫌がる心理の要因

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訪問看護を「嫌だな…」と感じる気持ちって、実はとても奥が深いんですよ。あなたも「とにかく嫌」「理由は説明しづらいけど無理」と感じたことがあるかもしれません。ここでは、そんな“嫌がる気持ち”の正体をゆっくりほどいていきますね。
対人不安やコミュニケーションの疲れ
まず多いのが、対人不安が強いタイプの方のケースです。初対面の人と話すだけで消耗してしまう、質問されると緊張する、うまく話せなかったらどうしよう…という気持ちが積み重なると、「訪問の日が近づくだけでしんどい」と感じるようになります。
人と関わることが疲れやすい方は、訪問看護の「会話を前提とした関わり」が負担に感じやすいんですよね。とくに精神科訪問看護の場合は、体調の確認、生活状況、薬のことなど会話の内容があなたの状態に触れるものばかりなので、心理的に身構えてしまう方も多いです。
こころノートでも、コミュニケーション疲れについて扱った記事がありますが、人間関係からのストレスは誰でも起こりうるものです。人とのやりとりにエネルギーを使いやすいあなたなら、訪問看護を嫌だと感じるのはごく自然なことですよ。
過去の経験が影響している場合
訪問看護を嫌がってしまう理由として、過去の人間関係や医療機関での経験が影響していることもあります。たとえば、
- 過去に医療者から冷たい対応をされた
- 家族や周囲から否定された経験がある
- 訪問系の支援で嫌な思いをしたことがある
こういった経験が積み重なると、「今回も同じことが起きるかも」と予防的に距離を置こうとするんです。これはあなた自身を守るための自然な反応なので、恥ずかしいことではありません。
自立心とプライドのせめぎあい
訪問看護を嫌がる心理の中でもとても多いのが、自立心とプライドです。「自分でできることは自分でしたい」「人に頼りたくない」という気持ちは、大人として当然の感覚ですよね。
長年仕事をしてきた方や、家庭を支えてきた方ほど、他人の支援を受けることに抵抗を感じやすい傾向があります。「できない自分」を受け入れるのがつらくて、「訪問看護を嫌がる」という形で表に出ることも多いんです。
この場合、嫌がっている対象は訪問看護そのものではなく、「支援を必要とする自分の姿」のほうなんですよね。ここに気づけると、「嫌だ」という気持ちの扱い方が少し変わってきます。
症状による不安が強く出ているケース
精神疾患によって、訪問看護が怖く感じたり、不安が強くなったりすることもあります。たとえば、統合失調症の症状が不安定なときや、不安症、強迫症状、うつ状態のときは、
- 人に会うのが怖い
- 家に誰かが来るだけで落ち着かない
- 生活空間を見られるのが耐えられない
などの気持ちが強くなります。この場合、「嫌だ」というより、「怖い」が本音であることも多いです。
厚生労働省も精神疾患に関する資料で「対人接触に強い負荷を感じる傾向」を指摘しています(出典:厚生労働省「精神保健医療福祉資料」 https://www.mhlw.go.jp/)。症状によっては訪問看護が負担に感じるのは、とても自然なことなんですよ。
訪問看護のイメージが重すぎる場合
「訪問看護」という言葉のイメージが、そもそも重く感じる方も多いです。「看護」と聞くと、病気が進んでいる人向け、生活が自力でできない人向け、というイメージがつきやすいのも無理はありません。
実際には、精神科訪問看護は「生活のペースづくり」や「不安を一緒に整理する」など、身近なサポートが中心なのですが、初めはどうしても誤解が生まれやすいんです。このギャップが、訪問看護を嫌がる気持ちを強めてしまうこともあります。
本人の「嫌だ」を丁寧に扱うことが大事
訪問看護を嫌がる理由はひとつではなく、いくつもの感情や経験が絡み合っています。だからこそ、「嫌がるからダメ」「受けたくないのはおかしい」という扱い方をしてしまうと、かえって状況がこじれてしまうことが多いんです。
訪問看護を嫌がるときの本音例
- 本当は怖いけれど言いづらい
- 弱さを見せたくない
- 迷惑をかけたくない気持ちがある
- どんな人が来るか分からず不安
- 体調が不安定で会話するのがしんどい
大切なのは、表面的な「嫌です」の奥にある本音を見つけてあげること。ここを理解できると、本人への関わり方やサポートの選び方が大きくラクになります。
あなたが「嫌がってしまう理由が分からない」と感じているなら、それはむしろ当然のこと。少しずつ丁寧にひも解いていけば、訪問看護との距離感の取り方は必ず見つかりますよ。
訪問看護の断り方の基本対応

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「訪問看護をやめたい」「一旦休みたい」と思ったとき、どう伝えればいいのか迷いますよね。相手は専門職だし、失礼にならないかな、怒られないかな、と不安になる方も多いです。でも大丈夫ですよ。訪問看護の利用はあなたの権利なので、あなたのペースや体調に合わせて調整していいんです。
ここでは、できるだけ関係をこじらせず、あなたの負担が減る形で伝えるコツをまとめました。強い言葉で断らなくても、落ち着いた言い方で十分伝わります。
「嫌だから」ではなく「今の状態に合わない」を軸に伝える
訪問看護を断るとき、もっともスムーズに伝わるのは“今の自分の状態に合わせた理由”です。「嫌い」「苦手」といった感情そのものをぶつけるよりも、あなたの体力・気持ち・生活リズムの話に置き換えるほうが、お互いスッと理解しやすいんですよ。
そのまま使える伝え方の例
- 「最近は体力が落ちていて、訪問の時間が負担になっています」
- 「家に人が来ると落ち着かなくて、今はしんどく感じています」
- 「いったん訪問はお休みして、通院だけで様子を見たいです」
- 「頻度を減らせるなら助かります」
このように、“訪問看護そのものを否定しているわけではない”伝え方にすると、相手も配慮しやすくなります。看護師さんも、無理に続けてほしいとは思っていません。「本人のペースが第一」という考え方が基本です。
突然ゼロにせず、「段階調整」にする方法もある
もし完全に断ることに不安がある場合や、関係を切るのに抵抗がある場合は、“段階的に減らす”という方法もあります。
- 週1回 → 隔週1回に減らす
- 1回60分 → 30分に短縮する
- 訪問 → オンライン(ビデオ通話)に切り替える
こういった柔軟な調整は、どの訪問看護ステーションでも比較的受け入れてくれます。「やめたいけど、完全に切るのは不安」という方には、特におすすめの方法です。
主治医やケアマネを“クッション役”にしてもOK
あなたが直接伝える必要はありません。むしろ、精神科の場合は第三者にサポートをお願いしたほうがスムーズなことも多いです。
- 主治医に伝えて、医師から連携してもらう
- ケアマネジャーに代わりに話してもらう
- 相談支援専門員に一緒に言い方を考えてもらう
特に精神科医療では、本人の状態を尊重した調整が重要とされています。厚生労働省の地域精神保健の指針にも「本人の意思を尊重した支援調整」が明記されており(出典:厚生労働省「地域精神保健体制に関する資料」 https://www.mhlw.go.jp/)、断ること自体が問題視されることはありません。
感情的にならないためのちょっとした工夫
断る場面って、あなたも緊張しますよね。でも、ちょっとした準備でグッと楽になります。
断るときの小さなコツ
- 伝えたい内容を短くメモしておく
- 訪問時ではなく、電話で事前に伝える
- 気持ちが揺れやすい日は避けて、心が落ち着いている時間帯に連絡する
あなたが落ち着ける方法で進めて大丈夫です。「迷惑をかけるのでは…」と心配しがちですが、訪問看護のチームは、あなたの生活を一緒に整えていくための存在です。断ることや減らすことは、あなたの権利であり、決して失礼ではありません。
断ったあとに不安を感じたらどうする?
訪問看護を断ったあとに、「本当にこれで大丈夫かな」「やっぱり必要だったかな」と不安が出てくることもあります。そのときは、一人で抱えなくてOKです。
- 次回の通院で主治医に話してみる
- 支援者や家族に気持ちを聞いてもらう
- 再開したくなったら、いつでも相談できる
訪問看護は、あなたの生活をよくするための“選択肢”であって、“義務”ではありません。合わないと感じた時期に離れることも、少し元気になって戻ることも、すべて自由なんですよ。
あなたのペースで、あなたにとって心地よい距離感を見つけていきましょうね。
プライバシー配慮策

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「家の中を見られたくない」「生活のことを細かく知られるのが気まずい」——訪問看護で最も多い悩みのひとつが、このプライバシーの問題です。あなたが感じているこの不安、すごく自然なことなんですよ。自宅は一番守りたい場所なので、そこに他人が入ってくるとなると、緊張するのは当然です。
ここでは、訪問看護を少しでも受けやすくするためのプライバシー配慮の方法を、現場で実際によく使われる対策も交えながら、じっくりお話ししていきますね。
「どこまで入っていいか」を最初に決めておく
訪問看護は、あなたの家全体を見なければいけないサービスではありません。必要なのは「会話できるスペース」と「あなたが安心できる環境」だけです。そのため、最初に“立ち入りできる範囲”を決めてしまうと、心理的な負担がグッと軽くなりますよ。
事前に決めておくと安心なルール例
- 玄関で短時間だけ会話する日をつくる
- リビングまでOKだが、寝室には入らない
- 散らかっている部屋には近づかないよう伝えておく
- 机の上の書類などには触れないようお願いする
訪問看護師は、あなたの家を「評価」するために来ているわけではありません。むしろ「どこまで入っていいか言ってもらえたほうが助かる」という看護師さんが多いんです。
生活感のある部屋でも大丈夫。掃除は必須ではない
「片づいていないから来てほしくない」と感じる方、すごく多いです。でも、訪問看護の現場では、散らかった部屋は珍しいものではありませんし、看護師は“生活そのもの”を一緒に整えていく専門職です。
訪問前に必ず片づける必要はありません。
むしろ無理して片づけようとして疲れてしまったり、訪問がストレスになったりするほうが心配です。
精神疾患のある方では、片づけがうまくいかない時期はよくありますし、それが悪いことでもありません。看護師はそこも「今のあなたの状態」として受け止めてくれます。
話したくない話題は、あらかじめ伝えておく
訪問看護では、生活の様子や体調について質問されることがありますよね。でも、「この話題は触れられたくない」という領域があって当然です。
たとえば、
- 家族関係のことはあまり踏み込まないでほしい
- 金銭管理の話題は避けたい
- 部屋の状態について指摘されたくない
このような希望は最初に伝えておくと、とても気持ちがラクになります。
そのまま使える伝え方
「話すのがしんどくなるテーマがあるので、そこには触れないでいただけると助かります。」
プライベートを守るための小さな工夫
訪問看護では、意外と小さな工夫で気まずさや不安が軽くなります。いくつか使いやすい方法を紹介しますね。
- 見られたくないものは布や箱で隠しておく(完璧に片づけなくてもOK)
- 部屋の照明を少し暗めにすると生活感が目立ちにくい
- パーテーションやカーテンを使うと視界を気にしなくて済む
- 玄関に椅子を置いて“玄関訪問スタイル”にするのもアリ
個人情報の扱いはどうなっている?
訪問看護では、あなたの個人情報は法律によって厳重に守られています。看護師があなたの家の様子や状態を他人に話したり、勝手に情報を共有したりすることはできません。
個人情報保護は医療法や個人情報保護法で義務づけられています(出典:個人情報保護委員会「個人情報保護法ガイドライン」 https://www.ppc.go.jp/)。
不安がある場合は、遠慮なく「情報の扱いはどうなっていますか?」と確認してOKです。丁寧に説明してくれるはずですよ。
「見られたくない」は悪いことじゃない
プライバシーを守りたい気持ちは、誰にでもあります。訪問看護を利用している方たちも、同じような不安を抱くことが本当に多いです。
大切なのは、あなたが安心できる状態でサービスを使えること。あなたが望む距離感で、無理のない形で進めていくのが一番です。訪問看護は“あなたの生活を整えるための味方”なので、遠慮せずに希望を伝えてくださいね。
気まずい不安の軽減

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「看護師さんと何を話せばいいのか分からない」「沈黙が怖い」「気まずい時間が苦手」——こんな不安があって訪問看護を避けたくなる方、本当に多いです。あなたも同じように感じているなら、まず安心してください。訪問看護は“会話が上手な人だけが利用できるサービス”ではありませんし、沈黙も欠点ではありません。
ここでは、あなたが無理なく訪問看護を受けられるために、気まずさを減らす実践的な工夫をたっぷりお伝えしますね。
沈黙=気まずい、ではなく「あなたのペース」
訪問看護では、沈黙は決して“失敗”ではありません。むしろ専門職側としては、沈黙の時間が生まれるのは自然なことだと考えています。特に精神科の訪問看護では「沈黙の中に安心がある」というスタンスが基本です。
あなたが黙っていても、看護師はその時間も含めて気持ちを受け止めていますし、無理に話題を作る必要はありません。「沈黙が怖い」という気持ちをそのまま伝えるのも、とても良い方法ですよ。
そのまま使える伝え方
「私、会話が得意じゃないので、沈黙があっても気にしないでほしいです。」
こう言っておくだけで、看護師側も不要に質問を増やしたり、間を埋めようと焦ったりしなくなります。あなたが安心して過ごせるようにペースを合わせてくれますよ。
話すテーマは“あなたが話しやすいものだけ”でOK
訪問看護では「今週どうでした?」と聞かれることが多いですが、必ずしも詳細に答えなければいけないわけではありません。話したくないテーマがあるなら、それは避けて大丈夫です。
たとえば、
- 天気や睡眠など、話しやすい話題だけ話す
- しんどい話題は「今日はその話はしたくないです」と伝える
- 事前に「話したいこと・話したくないこと」を紙に書いておく
訪問看護は“聞き取り調査”の場ではないので、あなたのペースで必要最低限の共有だけでも十分なんです。
何も話すことがなければ、無理に話さなくていい
実は、訪問看護のメインは「会話」ではありません。あなたの体調の変化や生活の安定を一緒に見守り、必要なケアを提供することが目的です。そのため、会話が少なくても訪問の価値は十分あります。
会話がしんどい日は、こんなふうに工夫する人もいます。
- テレビをつけておく(話題のきっかけにもなる)
- お茶を飲みながら、ゆっくりした空気で過ごす
- 同じ部屋にいるだけでOKの日をつくる
看護師側は「今日は静かに過ごしたいんだな」と理解してくれるので、あなたが無理に会話を頑張る必要は全くありません。
初回訪問だけ「同席者あり」にするのも安心
初めての訪問は特に緊張しやすいので、家族や支援者に同席してもらう方法もあります。第三者がいるだけで空気がやわらかく感じられたり、あなたが説明しにくい部分をフォローしてくれたりします。
訪問看護の事業所によっては、初回だけ複数人で来る「二人体制」での訪問もあります。その場で「あ、この人と合いそうだな」と感じた人を担当にしてくれることもあるので、希望があれば伝えてみてくださいね。
会話の負担を減らすための“便利アイテム”
これ、意外と知られていませんが、訪問看護の現場では次のようなアイテムが役に立つことがあります。
- メモ帳(話したいことを事前に書いて渡すだけでOK)
- 感情カード(疲れた・不安・話したくない等を指差しで伝えられる)
- 状態チェックシート(毎日つけなくても、気が向いた日に書く程度でOK)
これらを使うことで、言葉を選ぶストレスが一気に減りますよ。
“気まずさゼロ”は難しい。でも慣れは必ず訪れる
訪問看護は「慣れ」がとても大事です。最初はどんな関係でも気まずいものですが、何回か顔を合わせるうちに、自然とやり取りのリズムができていきます。あなたのペースや苦手なことを汲み取ってくれる看護師さんも多いので、しんどい時期でも安心して頼っていいですよ。
訪問看護の具体的な雰囲気をもっとイメージしたい場合は、サービス内容を分かりやすく紹介している精神科訪問看護を利用する前に知っておきたいポイントのまとめも参考になると思います。
次のセクションでは、訪問看護が「誰が来るか分からないのが怖い」という不安にどう向き合うかを、詳しくお話ししていきますね。
訪問看護を家に入れたくない不安と対処

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誰が来る不安の対処

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訪問看護を利用するうえで、「どんな人が来るのか分からない」という不安は本当に大きいですよね。あなたの生活空間に入る相手だからこそ、相性や雰囲気はとても重要です。実際、訪問看護を避ける理由の上位には、“人に関する不安”がよく挙がります。
ここでは、訪問看護の担当者にまつわる不安を、具体的にどう解消していけばいいかを分かりやすく整理していきます。
事前に「どんな人が来るのか」を確認する
まず絶対におすすめなのが、訪問前の段階で担当者の情報を先に知っておくことです。多くの訪問看護ステーションは、依頼があればプロフィールを共有してくれます。
- 看護師の経験(精神科・内科・救急など)
- 訪問看護の年数
- 得意分野(コミュニケーション、生活支援、医療ケアなど)
- 性別や年齢の希望への配慮
これらを知っておくだけでも、「どんな人が来るんだろう」という不安がかなり小さくなります。特に精神科領域では、経験年数やコミュニケーションのスタンスがあなたとの相性に直結します。
依頼してOKな項目
- 精神科の経験がある人だと助かる
- ゆっくり落ち着いた雰囲気の人がいい
- 同性のスタッフのほうが安心する
こうした希望は「遠慮しないほうがいい」です。あなたの安心は最優先にすべきポイントです。
初回訪問は“お試し感覚”でOK
訪問看護は、初回から無理に深い話をする必要はありません。むしろ、最初は「相性を確認する時間」くらいの気持ちで良いと思います。
もし家族や支援者が同席できるなら、初回だけ一緒にいてもらうのも心強いですね。説明を代わりにしてくれたり、あなたの苦手な部分を先に共有してくれたりします。
初回訪問の場では、次のような質問をしても大丈夫です。
- 「訪問看護では、どんなことをしている人が多いですか?」
- 「私は人と話すのが苦手なのですが、そのへんも調整できますか?」
- 「無理な日は、どうやって連絡すればいいですか?」
看護師側も、あなたが安心できるように説明してくれます。気を張りすぎなくても大丈夫ですよ。
担当者と合わないときは“変更”ができる
訪問看護の世界では、担当者との相性はとても重要です。そして嬉しいことに、担当変更はよくあることです。
あなたが「なんとなく疲れる」「この人だと緊張してしまう」と感じたなら、それは立派な理由です。看護師も人間ですし、相性が合う・合わないは当然あります。
担当変更は“わがまま”ではありません
合わないスタッフのままで続けるほうが、あなたにとってもステーション側にとっても負担になります。遠慮せず、ケアマネジャーや相談支援員に伝えて相談してみてください。あなたがより安心して利用できるほうが、結果的に支援もうまくいきます。
あなたの不安を書き出して渡すのも効果的
「話すと緊張する」という方には、事前メモでの共有がすごく役に立ちます。紙に軽く書くだけで十分です。
- 人が来ると緊張しやすいです
- 早口の人が苦手です
- 最初は10〜15分の短い訪問にしてほしいです
こうした情報を渡すと、看護師側もあなたに合った距離感で関わってくれます。とてもスムーズになりますよ。
初めてでも安心できるための“安全装置”を作る
訪問が苦手な人ほど、「逃げ場」を作っておくと安心できます。たとえば、
- 「今日は少ししんどいので玄関でお願いします」と言う権利を持つ
- ドアを半開きで対応する日があってもOKにする
- 家族のいる時間帯を選ぶ
訪問看護はあなたの生活をサポートするもので、“あなたが合わせる必要はない”ということを忘れないでほしいです。
ちなみに、訪問看護の人材情報や資格基準などは厚生労働省が公表しています。制度の背景を知ると安心につながることもあります。(参照:厚生労働省「訪問看護制度」)
次のセクションでは、訪問時間やスケジュールの調整について、あなたの負担を減らす practicalな方法を紹介していきます。
時間調整で負担軽減

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訪問看護を「しんどい」と感じる理由の中でもとても多いのが、時間帯やスケジュールが自分の生活リズムと合わないという問題です。家に来てもらうタイミングがズレてしまうと、その日一日のペースが崩れたり、調子が悪い時間帯に当たってしまったりしますよね。
でも安心してください。訪問看護の時間調整は、あなたが思っている以上に柔軟に対応してくれることが多いです。ここでは、あなたの負担を最小限にするための具体的な工夫をたっぷり紹介しますね。
具体的な時間帯の希望は“細かく伝えてOK”
訪問看護は医療サービスなので、どうしても他の利用者さんとの兼ね合いで「厳密な時間の指定」は難しいことがあります。でも、次のように“ざっくりとした範囲”を希望として出すのは十分可能です。
- 「午前なら10〜11時ごろが助かります」
- 「午後は体調が落ちやすいので避けたいです」
- 「夕方は家族が帰ってくるので16時以降なら安心です」
このように具体的に伝えると、ステーション側もスケジューリングの際にあなたの優先事項を踏まえて調整してくれます。
ポイント:時間より“体調リズム”を説明する
ただ「午前がいい」だけではなく、「朝は寝起きが悪くて9時台はつらい」「夕方は不安定になりやすい」などの背景を説明すると、より意図が伝わりやすいです。
訪問時間の短縮から始めるのもおすすめ
「長時間の訪問はしんどい」と感じている場合は、まずは短い時間から始めるという選択もあります。
- 最初のうちは15〜20分の短め訪問
- 慣れてきたら30分に延ばす
- 必要なときだけ時間を調整する
訪問看護の滞在時間は必ずしも「長ければいい」わけではありません。あなたの調子に最も無理のない時間設定が、結果的にもっとも効果的な支援につながります。
訪問の“頻度”を変えるという選択肢もある
訪問の回数を減らすことも、訪問看護の負担を軽くする上でとても効果的です。
- 毎週 → 隔週に変更する
- 月4回 → 月2回に減らす
- 調子が悪い時期だけ一時的に頻度を下げる
訪問看護は、回数を減らすことがそのまま“悪化”ではありません。むしろ、あなたのペースを尊重する形で利用することのほうが、長期的に見て安定しやすいことがありますよ。
訪問を受けやすい環境づくりをしておく
訪問前後の時間にバタバタしてしまうと、どうしても負担感が増してしまいます。そんなときは、次のような工夫が役立ちます。
- 訪問日の午前は予定を入れないようにする
- 訪問後はゆっくり休める時間を確保する
- 訪問前に気になるところだけ軽く整えておく(全部きれいにしなくてOK)
ストレスの大部分は「来る前の準備」で発生するので、準備を最小限にしてOKという意識を持つだけで、訪問がかなり楽になります。
訪問看護ステーション側にも事情はある。でも調整はできる
もちろん、訪問看護側にも他利用者との兼ね合いや地域の移動距離などの事情があります。そのため、すべて希望通りになるとは限らないのが現実です。
ですが、「この時間帯だけは本当に無理」というラインについては、ほとんどのステーションがしっかり配慮してくれます。
訪問看護のスケジュールの仕組みについては、厚生労働省の診療報酬制度にも関係しています。詳細は公的資料にまとめられています。(出典:厚生労働省「訪問看護」制度資料)
ここまで調整できることを知っておくと、「訪問看護=生活が乱れる」というイメージが少し変わってきたのではないでしょうか。
次のセクションでは、「今はどうしても訪問が無理…」という場合に選べる代替支援について詳しく説明しますね。
訪問看護を拒否時の代替支援

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「どうしても今は訪問看護が無理」「家に人を入れるのは負担が大きすぎる」──そんなとき、訪問看護を辞めてしまうしか選択肢がないように感じてしまう方はとても多いです。でも、実は訪問看護以外にも“支援を受け続ける方法”はいくつもあるんですよ。
あなたが少しでも安心して生活していくために、必ずしも「訪問看護を受けるか/受けないか」の二択で考えなくても大丈夫です。このセクションでは、訪問看護が難しい時期に利用できる代替サービスや、あなたの生活を守るサポートをご紹介します。
通院ペースを増やして主治医と連携を強める
「訪問は難しいけど、医療とはつながっていたい」という方の多くが選ぶのが、通院でのフォローを手厚くする方法です。
- 月1回 → 月2回の通院に増やす
- 診察の際に生活の様子を細かく相談する
- 必要に応じて看護師外来も利用する
通院だけでも、主治医との関係が安定していれば、ある程度の体調管理は十分可能です。訪問看護の代わりに「こまめに相談するスタイル」で安定する方も少なくありません。
こんな人に合いやすい
- 自宅に他人を入れるのが負担になりやすい人
- 通院への抵抗が比較的少ない人
- 病状の波が比較的落ち着いている人
デイケア・デイナイトケアの利用
精神科デイケア(デイナイトケア)は、病院や施設に通って日中の過ごし方をサポートしてもらうサービスです。ここでは
- 人との交流
- 生活リズムの安定
- 作業療法や相談支援
などが受けられます。
家に人を呼ぶのが苦手でも、施設に行くほうが心理的に楽という方は意外と多いですよ。看護師や作業療法士、精神保健福祉士など専門職がチームで関わってくれるため、支援の密度も高いのが特徴です。
厚生労働省の報告によれば、精神科デイケアは再発予防や生活リズム改善に効果があるとされています。(出典:厚生労働省 公式サイト)
地域の相談窓口を活用する
訪問看護を利用しない期間でも、あなたの生活を支える窓口は必ずあります。たとえば、
- 精神保健福祉センター(メンタルヘルス全般の相談窓口)
- 地域包括支援センター(高齢者や家族の相談)
- 相談支援専門員(障害福祉サービス利用者向け)
これらの窓口は、「相談だけしたい」というニーズにも対応してくれます。「訪問看護は嫌だけど、困ったときに話せる場所はほしい」という人にぴったりです。
オンライン相談・電話相談という選択肢
訪問看護を受けるのには「家に来てもらう」というアクセスのハードルがありますよね。でも、最近はオンラインでの相談サービスも増えてきました。
たとえば、
- ビデオ通話で心理士や看護師に相談できるサービス
- 電話で困りごとを聞いてもらえる窓口
- チャットで気軽に話せるサービス
こうしたサービスは、対面より心理的ハードルが低いことが多く、「最初の一歩」としてとても使いやすい選択肢です。
「家に入られるのは嫌だけど、全く支援がないのも不安」──そんなときは、オンライン相談や電話相談を併用することで、孤立しすぎずに安心を確保できます。
セルフケアを中心にした過ごし方
訪問看護を受けない期間は、あなた自身のセルフケアを整える時間にするのも良い方法です。こころノートでは、セルフケアに役立つ記事も多数紹介しています。
例えば、
- メンタルを整える呼吸法
- 睡眠の質を上げる習慣
- ストレス解消のコツ
こうした内容は、訪問看護がない期間を支える大きな助けになります。
興味があれば、メンタルケアのコツをまとめた解説も読んでみてくださいね。
制度の利用は地域差があるので確認必須
最後に大事なポイントを一つ。ここで紹介したサービスは一般的な例ですが、地域によって利用できる制度や窓口が異なる場合があります。
サービス利用の可否や制度の詳細は、必ず自治体の公式情報や医療機関の案内で確認してください。また、判断に迷ったときは主治医や相談支援専門員など専門職に相談することをおすすめします。
次のセクションでは、訪問看護を嫌がるご家族への関わり方について、丁寧に解説していきますね。
訪問看護を嫌がる時の家族支援

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ご家族が訪問看護を嫌がってしまうと、家族としては「どう支えたらいいのか」「このままでは悪化してしまうのでは」と不安になってしまいますよね。あなたが支えたい気持ちを持っているほど、本人の拒否反応が強いと、どうしても戸惑いや疲れを感じやすくなります。
とはいえ、訪問看護を嫌がる背景には、本当にいろいろな理由があります。決して「わがまま」や「反抗」ではなく、その人なりの怖さや不安、プライド、過去のつらい経験が複雑に絡み合っていることがほとんどです。
ここでは、家族としてどのように寄り添い、どんな言葉がけや行動で支えていけるのかを、あなたの負担も軽くしながら考えていけるようにまとめていきますね。
「まずは気持ちを受け止める」ことから始める
訪問看護を嫌がるとき、家族がつい言ってしまいやすいのが「必要だから受けなきゃダメでしょ」「プロが来てくれるのに、なんでそんなに拒否するの?」という“正論”です。
ただ、正論をいきなりぶつけると、本人は追い詰められたり、責められたように感じてしまうことが多いです。大切なのは、まずは本人の「嫌だ」という気持ちそのものをそのまま受け止めてあげることです。
たとえば、こんな言葉がけが効果的です。
- 「訪問はしんどいんだね、無理に受けなくていいよ」
- 「どうして嫌だと感じてるのか、聞ける範囲で教えてほしいな」
- 「あなたのペースを大事にしたいよ」
このアプローチだけで、「拒否しなきゃいけない」という本人の緊張が少しほどけ、話し合いの土台がつくりやすくなるんです。
“理由の深掘り”を焦らない
家族としては、「なぜ嫌なのか」を詳しく知ろうとしてしまいがちですが、本人がその理由を整理できていないケースも多いです。「嫌なものは嫌」レベルでしか説明できない時期もあります。
そんなときは、無理に深掘りしないほうがいいこともあります。本人が整理できていないタイミングで理由を求めると、かえって負担になったり、怒りや混乱を招いてしまうことがあるからです。
代わりに、次のような“ゆるめの確認”がおすすめです。
- 「どんなところが特にイヤだと感じる?」
- 「もし変えられるところがあるとしたら、どんなところがいい?」
- 「訪問じゃなければできそうな支援ってあるかな?」
このように、選択肢を広げながら、本人のしんどさを一緒に整理していくイメージです。
本人がなぜ嫌がっているのかを無理に聞き出す必要はありません。まずは話しやすい雰囲気をつくり、必要なときに自然と気持ちを言葉にできる環境を整えることが最優先です。
家族だけで背負わないためのサポート活用
訪問看護を嫌がっているからといって、「じゃあ家族が全部やらなきゃ…」と抱え込む必要はありません。むしろ、家族が疲れ切ってしまうと、本人のケアどころではなくなってしまいます。
そこでおすすめしたいのが、家族自身が支援を受けることです。
たとえば、
- 主治医に「家族としてのしんどさ」も含めて相談する
- ケアマネジャーや相談支援専門員に家庭の状況を共有する
- 家族会やオンラインコミュニティなどで同じ立場の人と話す
- 地域包括支援センターで家族ケアの相談をする
こうした場所は、「本人の支援」だけではなく、支える家族の健康や心の余裕も守るために存在しているんですよ。頼っていいんです。
訪問看護への“ハードル下げ”を一緒に考える
もしあなたが「訪問看護は受けたほうが良い」と感じている場合でも、いきなりフルで再開する必要はありません。本人の負担ができるだけ少なくなる工夫を、一緒に考えてあげるのがおすすめです。
たとえば、
- 玄関先だけの短時間訪問にする
- 30分→15分など極端に短い時間から始めてみる
- 同性の看護師を希望してみる
- 「話す内容」を前もって決めておく
こうした調整をしてくれる訪問看護ステーションは多いので、家族だけで結論を出す必要はありません。
訪問看護の形は1つではありません。本人のペースに合わせて「これなら受けられそう」という形に調整していくことで、心理的な抵抗感はかなり減らせます。
口コミや実際の雰囲気を家族で共有する
訪問看護を嫌がる背景には、「どんなことをされるか分からない」「怖い」というイメージが強いこともあります。そんなときは、サービスの具体的な様子を家族で共有しておくと、不安がやわらぐことがあります。
サービスの特徴をまとめた解説として、訪問看護の評判や雰囲気を整理した記事はイメージ作りに役立つと思います。
本人も家族も無理しないことが一番大事
あなたが頑張っていても、訪問看護への拒否が続くと「どうしたらいいんだろう」と疲れてしまいますよね。
でも、支援は訪問看護だけではありません。そして、本人が今「嫌だ」と感じていることを無理に曲げる必要もありません。必要なのは、本人と家族の両方が、少しずつ安心を取り戻せる選択肢を増やしていくことです。
次のセクションでは、この記事の総まとめとして「訪問看護 家に入れたくない」という悩み全体を整理していきますね。
【訪問看護を家に入れたくない】悩み総括
ここまで、「訪問看護を家に入れたくない」と感じる背景や、嫌がるときの心理、そしてその対処法まで一つずつ丁寧に整理してきました。最後に、この記事全体でお伝えしたかったことを、あなたの視点で振り返りながらまとめていきますね。
まず大前提として、訪問看護を家に入れたくないという気持ちはとても自然な反応です。あなたが悪いわけでも、わがままなわけでもありません。自宅という一番プライベートな空間に他人が入ってくるのは、多くの人にとってハードルの高いことです。
しかも、その背景には、単純な「嫌だ」の一言では片づけられない、複雑な気持ちが隠れていることが多いんです。
- プライバシーを守りたい気持ち
- 過去の対人経験や医療体験のつらさ
- 病識が揺れて「自分は大丈夫」と思いたい気持ち
- 家族や周囲に知られたくないという不安
- 自立心やプライド、弱さを見せたくない気持ち
これらはどれも、あなたが今まで頑張って生きてきた証のような、尊重されるべき気持ちなんです。だからこそ、訪問看護の利用を考えるときは、あなたのペースで、あなたの気持ちを一番大事にしながら進めることが何より大切だと私は思っています。
訪問看護は“受ける・受けない”の二択ではない
訪問看護を家に入れたくないと感じていると、どうしても「利用する/利用しない」という二択で悩んでしまいがちですよね。でも本当は、その間にたくさんの選択肢があります。
- 短時間・玄関先だけの訪問にする
- 同性の看護師に変更してもらう
- 週1 → 隔週など頻度を減らす
- 訪問内容を軽いチェック中心にする
- 通院やデイケアに切り替える
- オンライン相談と組み合わせる
つまり、訪問看護は“あなたに合わせて変えていけるサービス”なんです。
訪問看護ステーション側も「利用者さんの負担を減らす工夫」ができることを大切にしています。嫌なことは遠慮なく言って大丈夫ですよ。
あなたが今できる「次の一歩」
もし今、訪問看護に抵抗があって苦しんでいるなら、「いきなり全部を決めよう」としなくてOKです。まずは、次のような小さなステップからで大丈夫です。
- なぜ嫌なのか、思いつく範囲でメモしてみる
- 信頼できる家族や友人に軽く相談してみる
- 主治医に「訪問看護がしんどい」と率直に伝える
- 地域包括支援センターなど専門職に状況を聞いてもらう
こうした小さな行動が、結果的にあなたの生活やこころを守る「大きな一歩」につながります。
正確な情報で安心感を一つずつ増やす
訪問看護だけでなく、医療・福祉サービス全般は制度が複雑で、ネット情報だけだと不安になることもありますよね。そんなときは、必ず公的機関の情報で確認したり、専門職に相談することをおすすめします。
訪問看護の制度や利用条件は地域差があります。必ず自治体の公式情報、主治医、相談支援専門員などの専門家に確認してください。
また、サービス選びに迷ったときは、厚生労働省の情報(厚生労働省)など、一次情報も参考になります。
最後に──あなたの気持ちは間違っていません
訪問看護を家に入れたくないと感じるのは、とても自然で、決して責められるものではありません。むしろその感情は、あなたが自分の生活を大切にしたいからこそ生まれるものだと思います。
この記事が、あなたの気持ちを整理したり、次の一歩を考えるときのヒントになれたなら、私はとても嬉しいです。
もし、訪問看護だけでなく「信頼できる情報の見つけ方」も知りたい場合は、信頼できる情報源のまとめも読んでみてくださいね。
あなたのペースで、少しずつ進んでいけますように。

