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【うつ病の一次予防・二次予防・三次予防】を徹底解説!今日からできる対策

【うつ病の一次予防・二次予防・三次予防】を徹底解説!今日からできる対策 不安・抑うつの理解
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こんにちは。こころノートの編集者です。

この記事にたどり着いたあなたは、うつ病の一次予防や二次予防、そして三次予防について、できるだけわかりやすく知りたいと思っているのではないでしょうか。ネット上にはメンタルヘルスの情報がたくさんありますが、実際の生活や職場、家族との関係の中でどう活かせばいいのか分かりにくいことも多いですよね。

うつ病の予防は、健康な段階での一次予防、初期症状への早期対応である二次予防、そして治療後の再発防止を目指す三次予防という三つのステップで考えるのが基本です。それぞれは独立しているわけではなく、睡眠リズムへの気づきやストレスチェックの活用、相談窓口へのアクセス、健康診断、認知行動療法など、具体的な行動としっかりつながっています。

特に仕事のストレスが大きい環境では、職場のメンタルヘルス対策や復職支援制度が整っているかどうかがとても大切です。「今のストレスにどう向き合う?」「いつ医療機関に相談すべき?」「再発を防ぐために何が必要?」こうした疑問を、一次予防・二次予防・三次予防の視点で整理していきます。

この記事では、専門的な内容もかみ砕きながら、生活習慣やストレス対処、職場でできる工夫、家族や地域の支援など、うつ病予防に役立つ実践的なポイントをお届けします。あなた自身のメンタルヘルスを守るために、そして大切な人を支えるヒントとしても、ゆっくり読んでもらえたらうれしいです。

  • 一次予防として生活習慣やストレス対処をどう整えるか
  • 二次予防として初期サインの気づき方と受診のタイミング
  • 三次予防として治療継続や職場復帰支援をどう活用するか
  • うつ病の一次予防二次予防三次予防を日常に取り入れるコツ

うつ病の一次予防と二次予防と三次予防を知る

うつ病の一次予防と二次予防と三次予防を知る

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ここでは、うつ病の一次予防と二次予防と三次予防という三つの段階をざっくり押さえつつ、あなたの生活にどう関わってくるのかを整理していきます。まずは一次予防で「倒れにくい土台」をつくり、二次予防で「早めに気づいて動く」、三次予防で「回復と再発防止を支える」という、全体の流れをイメージしてもらえると、その後の具体的な対策もぐっと分かりやすくなりますよ。

生活習慣改善による一次予防の基本

生活習慣改善による一次予防の基本

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一次予防の中心になるのが、日々の生活習慣を整えることです。派手さはありませんが、うつ病のリスクを下げるうえで、いちばん土台になる部分だと感じています。

「最近ちょっと疲れが抜けないな」「やる気が全然出ない」そんなときって、だいたい睡眠や食事、休息が崩れているんですよね。逆に言うと、生活の土台が整ってくると、気持ちが少しずつ前向きになっていくことも多いです。

睡眠:まずはリズムを取り戻すことから

まず意識したいのが睡眠です。目安として、多くの人にとっては一晩あたり7時間前後の睡眠が心身の回復に適しているとされています(もちろん個人差があります)。

睡眠は「時間」だけでなく「質」が大事です。夜更かしで眠れない…という人は、寝る直前までスマホを触っていないかチェックしてみてください。ブルーライトは脳を覚醒モードにしてしまうので、寝つきが悪くなる原因になります。理想は、寝る1時間前にはスマホやPCはお休みさせること。代わりに、照明を落としてストレッチや呼吸法を取り入れてあげると、副交感神経がじわっと働いて眠りやすくなります。

また、睡眠リズムが崩れたときほど見直してほしいのが「起きる時間」です。寝る時間を早めるのは意外と難しいのですが、起きる時間は調整しやすいですよね。毎日同じ時間に起きることを意識するだけで、体内時計がリセットされて自然と眠くなる時間も整ってきます。とにかく、「まずは朝の日光を浴びる」これは本当におすすめです。

睡眠の重要性は厚生労働省も発信しており、一次情報として公式サイトでも健康管理の重要項目として挙げられています。(出典:厚生労働省 生活習慣改善に関する情報)

食事:メンタルと腸は深くつながっている

次に食事です。極端な糖質制限や過度なカロリー制限ではなく、野菜や魚、適度な肉、穀物をバランスよくとることが、エネルギー切れや気分の落ち込みの予防につながりやすいです。特にうつ予防の観点では、以下のポイントが役立ちます。

栄養素 含まれる食品例 期待される作用
EPA / DHA 青魚、サーモンなど 脳機能のサポート、炎症抑制
ビタミンB群 豚肉、レバー、卵、納豆 神経伝達に関与し疲労軽減に
トリプトファン 大豆、乳製品、バナナ セロトニンの材料になる
食物繊維・発酵食品 野菜、キムチ、ヨーグルト 腸内環境改善でメンタルに影響

最近では「腸は第二の脳」とも言われています。腸内環境が乱れると、気持ちの落ち込みが強くなることがあるので、野菜や発酵食品は積極的にとってほしいですね。朝食を抜きがちな人は、バナナ、ヨーグルト、ゆで卵など、簡単なものでOK。少し食べるだけでも体と頭が動きやすくなります。

運動:ハードじゃなくていい、続けられること

運動も一次予防の大きな柱です。研究では、週に合計150分程度の軽い有酸素運動(ウォーキングなど)が、うつ症状の予防に役立つ可能性があるとされています。ただし、この数字はあくまで一般的な目安。体力や仕事状況によってできる範囲は違います。

例えばこんなスタートラインでいいんです👇

  • エスカレーターをやめて階段を使う
  • 週2回、家の近くを15分だけ歩く
  • YouTubeのストレッチ動画を3分だけ一緒に動く

小さな積み重ねでも続けていくと、疲れにくくなったり、肩の力が抜けやすくなったり、「あれ?ちょっと前より元気かも」と感じる瞬間が増えてきます。運動を「気分転換の時間」としてスケジュールに入れるのもおすすめですよ。

一次予防のポイント

  • 睡眠・食事・運動の「中くらいに整える」が大事
  • 完璧を目指すより、続けられる習慣を優先する
  • 小さな変化でも数週間〜数か月続けると効果を実感しやすい

ストレスが強いときほど生活習慣は崩れがちですが、そういうときこそ、睡眠・食事・運動を「調子のバロメーター」として見直してみると、一次予防としての効果がじわじわと出てきます。

「全部やる」のではなく、まずはひとつだけ。 今日からできることを一緒に増やしていけたらいいですよね。

ストレスマネジメントが一次予防に役立つ理由

ストレスマネジメントが一次予防に役立つ理由

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うつ病の一次予防では、生活習慣に加えてストレスマネジメントも欠かせません。どんなに健康的な生活をしていても、ストレスが限界を超えてしまうと、心は誰でも疲れてしまうからです

例えば、仕事の締め切りが重なると「あともう少しだけ」と自分を追い込んでしまいがちですよね。気づけば眠れなくなったり、いつもよりイライラしやすくなったり――ここ、気になりますよね。

ストレスを「溜めない」ではなく「こまめに減らす」発想

ストレスマネジメントで大切なのは、「ストレスをゼロにする」のではなく「こまめに減らしていく」発想です。具体的には、深呼吸やストレッチ、軽い散歩、音楽を聴く時間をあらかじめ一日のスケジュールに入れてしまうのがポイントです。「余裕があったらやる」では、忙しくなると一気に消えてしまうためです。

実際に、職場で行われたランダム化比較試験では、認知行動アプローチを基盤とするストレス管理プログラムが、抑うつ症状の軽減に有意な効果を示したという結果があります(出典:M. Y. Minoら「A stress-management program based on the cognitive behavioral approach at the workplace may have potential for the prevention of depression」) また、欧州のメタ分析ではストレスマネジメントなどを含む介入が、うつ症状の有意な軽減につながるという報告もあります。

具体的なストレス軽減アクション

「なんだか調子が悪いな」と気づいた瞬間に実践できるアクションを、いくつかご紹介します。

  • 毎日10分だけ「画面オフ・静かな部屋で深呼吸」:呼吸に意識を向けるだけで副交感神経が動きやすくなります。
  • お風呂タイムや就寝前に軽めのストレッチ:体の緊張をほぐすことで脳も「休むモード」に切り替わりやすくなります。
  • 「今日はここまで」と区切りをつけて早めに布団に入る:残業などで夜遅くなってしまった日は、翌朝の起床時間を変えずに就寝時間を少し早めてみる、など。
  • 「何にストレス感じてるか」を言葉にして紙に書いてみる:認知行動療法でも推奨されるセルフモニタリングです。

日常に取り入れやすいこうした工夫を「義務」にせず「習慣のひとつ」として軽く始めてみることで、ストレス耐性が少しずつ育まれます。忙しい人ほど“ほんの少しの余白”が救いになったりするものです。

認知行動療法の考え方を日常に取り入れる

「自分はダメだ」「また失敗するに違いない」といった考えが浮かんだとき、その考えを紙に書き出し、「本当にそうだろうか?」と問い直してみるだけでも、気持ちが少し軽くなることがあります。これは認知行動療法のエッセンスの一部で、セルフケアとして取り入れやすい方法です。

ストレスマネジメントは、一日で劇的に変わるものではありませんが、「毎日1〜2個、心がほっとする時間を確保する」と決めて続けていくと、一次予防としての効果が実感しやすくなります。私もこの方法を自分の生活に少しずつ取り入れてきて、「あ、今日はちょっと気持ちが軽かったな」という日が増えたんです。あなたもぜひ、できる範囲から試してみてくださいね。

職場環境改善がうつ病一次予防に与える影響

職場環境改善がうつ病一次予防に与える影響

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うつ病の一次予防は、個人の努力だけでは限界があります。特に働く世代では、仕事のストレスが大きな割合を占めることが多いので、「職場の環境が整っているかどうか」がメンタルの安定を左右する大きなポイントになります。

例えばあなたも、こんな経験ありませんか?

  • 忙しすぎて休む時間がなくなる
  • ミスをしたら責められるのが怖い
  • 上司に相談しづらい
  • 人間関係がギスギスしている

仕事のプレッシャーや人間関係の悩みは、毎日少しずつ蓄積されていきます。最初は気にしていなかったとしても、蓄積が限界に近づくと、「朝起きられない」「動けない」「涙が止まらない」など、一気に心身に影響が出ることがあります。だからこそ、職場のメンタルヘルス対策は一次予防としてとても重要なんです。

ストレスチェックが果たす役割

日本では、従業員50人以上の事業所ではストレスチェック制度が義務化されています。これは、従業員が自分のストレス状態を把握し、高ストレス者に対する医師面接などにつなぐ仕組みです。厚生労働省も、ストレスチェックの結果を職場環境改善に役立てることを強く推奨しています。

(出典:厚生労働省「ストレスチェック制度について」

チェック結果が「高ストレス」と判定されたら、早めに産業医に相談して働き方を調整することが二次予防の観点でも非常に効果的です。「まだ大丈夫だろう」と放置するより、ちょっとした不調の段階で手を打つ方が圧倒的に回復が早いです。

職場改善でできる一次予防

会社全体として取り組める工夫には、次のようなものがあります。

  • 長時間労働を防ぐ仕組み(ノー残業デー、勤怠の見直し)
  • 相談しやすい雰囲気づくり(メンタルヘルス研修、上司の面談スキル向上)
  • 人間関係トラブルへの早期介入(ハラスメント相談窓口の設置)
  • 休暇を取りやすい文化づくり(有休取得率アップ施策など)

もし「うちの会社にはそんな制度ないよ…」という場合は、

個人でできる職場ストレス対策

  • 信頼できる同僚と悩みを共有しておく
  • 仕事の抱え込み防止(上司に早めの報連相)
  • 休憩と昼食は必ず確保する(デスク飯はNG)
  • 仕事後は完全に仕事モードをOFFにする

職場の雰囲気って、実は自分たちの声が反映されてちょっとずつ変わっていったりします。だから、しんどいときはまず声を上げてみること、自分を守る行動を選ぶことが大切なんです。

職場環境改善が一次予防にもたらす効果

  • ストレスの蓄積が防がれ、心の余裕が戻る
  • 体調悪化の前に支援につながりやすくなる
  • 再発予防にもつながり、安心して働き続けられる

「会社の環境なんてどうせ変わらないよ」と感じてしまう気持ちも、とてもよく分かります。でも、小さな調整でもあなたの負担は確実に変わります。職場の環境を整えること=自分の未来を守ることだと考えて、できるところから一緒に進めていけたら嬉しいです。

初期サインの把握と二次予防の実践

初期サインの把握と二次予防の実践

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二次予防のキーワードは、「早く気づいて、早く動く」ことです。うつ病の初期サインはすごくささやかで、「ただ疲れてるだけでしょ」「寝不足かな?」と見逃されがち。でもそこで気づけるかどうかが、回復までのスピードを大きく左右します。

うつ病は、気持ちの落ち込みだけでなく、体の症状として現れることも多いんです。例えば、

  • 朝から強い疲労感がとれない
  • 食欲が極端に落ちる(または過食が続く)
  • 眠れない / 早朝に目覚めてしまう
  • 集中力が続かない
  • 急に涙もろくなる

特に睡眠の変化はかなり分かりやすいサイン。「朝がつらい」「起きられない日が続く」というのは、心がSOSを出している可能性があります。

初期サインの「見える化」がとても大事

あなた自身が気づきにくい場合、家族や同僚など周りの人が変化に気づくことがあります。だからこそ、普段から「最近どう?」「疲れてない?」と声をかけ合う文化があると、二次予防がしやすくなります。

初期サインの種類 具体例 注意ポイント
感情の変化 焦り、不安、涙もろい 「性格の問題」では済ませない
思考の変化 自分を責め続ける ネガティブ思考が継続しているか
身体症状 頭痛、胃痛、倦怠感 病院で異常なくても要注意
行動の変化 遅刻増加、趣味をやめる 周囲が気づきやすい

こうしたサインが2週間以上続くようなら、一度ストップして自分の状態を見つめなおすのが大切です。それは弱さではなく、あなた自身を守る行動です。

セルフチェックを上手に活用しよう

いきなり医療機関に行くのはハードルが高い…そんなときは、セルフチェックを「自分を客観視するツール」として使ってみてください。

代表的なツールには PHQ-9、WHO-5 などがありますが、気になるスコアが出た場合は、早めの相談につながるきっかけになります。

セルフチェックで意識したいポイント

  • 結果が良くても「辛い」が続く場合は相談を
  • 結果が悪くても「終わり」ではなく「始まり」
  • 治療中の人は経過観察として活用できる

厚生労働省でも、こころの病の早期発見を推奨しており、相談窓口一覧が公開されています。
(出典:厚生労働省「相談窓口」)

「まだ大丈夫」こそ要注意

特にまじめな人ほど、こう考えがちです👇

  • 迷惑をかけたくない
  • 自分が我慢すればいい
  • 休むなんて情けない

でも、本当に大変なときほど、人は「大丈夫」と言います。だから私は、「調子の悪さを認めることこそ勇気」だと思っています。

専門家への最初の一歩

もし次のどれかに当てはまったら、専門家に相談を検討してみてください。

  • 3週間以上つらさが改善しない
  • 仕事や家事がいつも通りにできない
  • 死にたい・消えたいと思う瞬間がある

相談先としては、精神科や心療内科はもちろん、かかりつけ医でもOKです。「まずは話を聞いてもらう」だけでも大きな前進です。

二次予防のゴール

  • 早期にサポートにつながり悪化を防ぐこと
  • 治療を最短でスタートできる状態にすること
  • 必要な休息をとり回復の土台をつくること

ためらいや不安があるのは当たり前。でもあなたは、助けを求めていいんです。 少し勇気を出して一歩を踏み出せれば、未来はちゃんと変わっていきます。

スクリーニングと早期対応を通じた二次予防

スクリーニングと早期対応を通じた二次予防

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「ちょっとおかしいかも?」と感じたその瞬間こそ、二次予防の大チャンスです。うつ病は風邪と違って、気持ちで踏ん張るほど悪化してしまうことがあります。だからこそ、早く見つけて、早く対処することがとても大事なんです。

スクリーニングは「気づくためのステップ」

スクリーニングとは、メンタル不調の早期サインをキャッチするための「ふるい分け」のこと。うつ病を確定診断するためではなく、必要な人に必要な支援が届くようにするための仕組みです。

代表例として、職場で実施されるストレスチェック制度があります。これは労働安全衛生法に基づく制度で、50人以上の職場では年1回の実施が義務化されています。

(出典:厚生労働省「ストレスチェック制度」

ストレスチェックで分かること

  • 今のストレス量がどのくらいか
  • 心身のリスクが高くなっていないか
  • どんなストレス要因が強いか(職場 / 個人)

結果で「高ストレス」と言われても、「自分は弱い…」なんて絶対に思わないでください。 それは単に、今のあなたの仕事や生活がハードなんです。

早期対応の流れを知っておけば安心

スクリーニングでサインが出たら、次の行動がとても大切。 余裕のあるうちに動くほど、回復までが圧倒的に早いです。

段階 内容
①気づく ストレス状態を認識 業務負荷が原因かもしれない
②相談する 専門家につながる 産業医面談・医療機関受診
③調整する 働き方や休息の最適化 業務量を一時的に減らす
④回復へ向かう 必要な治療や休養 短期休養・心理療法

産業医や職場のサポートを最大限活用!

産業医の役割、案外知られていないのですが、従業員の心身の健康を守るための医師です。 「相談して迷惑かな…」という気持ちはいったん脇に置いてOK。

  • 仕事量の調整や配置転換の助言
  • 必要な休業判断
  • 復職の準備やフォロー

全部、産業医の守備範囲です。遠慮なく頼っていいんです。

地域や公的機関の支援も味方につけよう

もし職場に相談しにくい場合は、自治体や公的な相談窓口も心強い味方です。

無料・匿名で相談できる窓口の例

  • こころの健康相談統一ダイヤル
  • 保健所・精神保健福祉センター
  • 自治体のメンタルヘルス相談

話すだけでも安心できたりしますし、「必要な支援につなげてもらえるきっかけ」になります。

早期対応の心構え:一人でがんばらない

心の不調は、時間が解決してくれるものではありません。 むしろ、放っておくほど悪化するのが本当に怖いところです。

私からひとつだけお願いがあるとすれば…

「しんどい」と言葉にする勇気を持ってほしいということ。

あなたは、助けを求めて良い存在です。 相談することは弱さではなく“自分を守る力”です。

二次予防のゴール

  • 不調を早くキャッチして悪化を防ぐこと
  • 必要な専門支援へスムーズにつながること
  • 回復と三次予防につながる土台を作ること

焦らなくて大丈夫。 今できる一歩だけ、一緒に踏み出していきましょう。

うつ病の三次予防戦略と継続支援について

うつ病の三次予防戦略と継続支援について

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ここからは、すでにうつ病の治療を受けている方や、過去にうつ病を経験したことがある方に向けて、三次予防のポイントを整理していきます。三次予防は、「再発させないこと」と「社会や仕事、日常生活に戻っていくこと」を両輪で支える段階です。治療継続や職場復帰支援、家族や地域のサポートなどをどう組み合わせるかを、一緒に考えていきましょう。

治療継続が三次予防に及ぼす効果

治療継続が三次予防に及ぼす効果

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うつ病の三次予防でいちばん大切なのが、治療を継続することです。「調子が戻ってきたし、もう大丈夫かな…」という気持ち、本当によく分かります。でも実は、ここがいちばんの分岐点。再発リスクが高まりやすいタイミングでもあります。

研究でも、うつ病は約6〜7割の人に再発が起きる可能性があると言われています。だから主治医は「安定してもしばらくは薬を続けましょう」と提案することが多いんです。

(出典:厚生労働省「うつ病の再発予防に関する資料」

治療の継続は「薬を飲み続けるだけ」というイメージかもしれませんが、実はそれ以上の意味があります👇

治療継続が支える3つのポイント

  • 症状の安定をしっかりと定着させる
  • 再発につながる要因を減らす
  • 再発サインに気づける土台を作る

「今は元気」でも続ける理由

うつ病は波のある病気です。「今日は普通に動ける」その一方で、「急にだめになる日」がまだ潜んでいることがあります。だから主治医は、あなたの生活全体を見ながら薬の量や治療方針を慎重に調整します。

自己判断で薬を減らす→再発して治療期間が延びる
このパターンはできるだけ避けたいところです。

治療を続けるコツ

治療継続は「がんばる」ことではなく、「工夫する」ものです。例えば、

  • 通院の前に、睡眠・気分・食欲をメモする
  • 副作用はガマンせず主治医に必ず相談する
  • 治療計画を医師と共有して安心して進める
よくある困りごと おすすめ対策
薬の飲み忘れ 服薬アプリやピルケースで習慣化
通院がしんどい オンライン診療の活用
再発への不安 認知行動療法で対処プランを作る

心理療法で「再発しにくい思考」を育てる

認知行動療法(CBT)は、うつ病の再発予防にとても役立ちます。 「またダメになるんじゃないか」という不安や思い込みを整理し、ストレスとの付き合い方そのものを変えていくアプローチです。

CBTでよくあるワーク

  • 不安な思考を書き出して検証する
  • できたことに意識を向ける練習
  • 再発サインと対処リストを作成

気持ちが安定している時期こそ、自分を整える学びを積み重ねるチャンスです。

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焦らないことが最大の三次予防

「もう前みたいに頑張らなきゃ」と焦る気持ち、絶対に出てきます。でも私はいつも患者さんにこう伝えています👇

焦る必要のない回復が、いちばん強い回復です

あなたのペースでいいんです。治療継続は、未来のあなたを守る心強い味方。 一緒にゆっくり、丁寧に、回復を積み重ねていきましょう。

復職支援プログラムが三次予防に果たす役割

復職支援プログラムが三次予防に果たす役割

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休職から職場へ戻るタイミングは、うつ病の三次予防において最大の山場と言ってもいいくらい重要です。「また同じことになったらどうしよう」「ちゃんと働けるかな…」と不安になるのは当然のこと。その不安を一緒に支えてくれるのが、復職支援プログラム(リワーク)です。

リワークでは次のようなステップを通して、無理なく職場復帰を目指していきます👇

復職支援の内容 目的
生活リズムの再構築 出勤に必要な体力と安定を回復 決まった時間に通所・起床練習
作業トレーニング 集中力や作業耐性の回復 パソコン作業・課題ワーク
対人スキルの強化 職場コミュニケーションの負担軽減 グループディスカッション
自己理解の促進 再発を防ぐセルフケアを育てる 再発要因の振り返りワーク

これらはすべて「ただ戻るため」ではなく、長く働き続けるための準備です。焦って完全復帰してしまい、再び調子を崩して長期休職…というケースを避けるためのサポートなんです。

(出典:厚生労働省「復職支援(リワーク支援)」

「一緒に働き続ける方法」を見つけていく場

リワークでは、同じような状況を経験している人たちと関わることがあります。これが本当に大きな支えになります。

  • 自分だけが弱いわけじゃないと知れる
  • 回復していく仲間の姿が励みになる
  • 悩みを共有して少し気持ちが楽になる

仲間の存在って、本当に力になるんですよ。

復職支援を活用するときの大事なポイント

リワークは踏み台ではなくパートナーのような存在です。

リワーク活用の3つのコツ

  • 復職時期は主治医と産業医と相談して慎重に
  • 最初からフルタイムで戻ろうとしない
  • 復帰後もフォロー面談を継続してもらう

復職後の相談先を明確にしておくことで、再発リスクがぐっと下がります。 「困ったらすぐ相談できる場所がある」という安心感が、土台になるんです。

リワークは「弱いから使う」ではありません

よく、「こんなの利用したら、周りにどう思われるだろう…」と心配される方がいます。でも、私はこう思っています👇

リワークは、あなたが強く生き続けるための戦略

必要なサポートを受けることは、とても賢い選択です。 あなたは何も間違っていないし、むしろきちんと自分を守ろうとしているんです。

復職支援をうまく活用しながら、「再発しにくい働き方」を一緒に作っていきましょう。

家族や地域支援が三次予防を強化する方法

家族や地域支援が三次予防を強化する方法

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三次予防では、医療だけでなく、家族や地域のサポートがとても心強い味方になります。 なぜなら、再発のサインは本人より先に、身近な人が気づくことが多いからです。

家族は、最も近くで生活の変化を「日常の中で」観察できます👇

  • また朝起きづらそう
  • 疲れた表情が増えてきた
  • 趣味をやらなくなっている
  • よく眠れていない様子

こうした小さなサインを早めにキャッチできることは、まさに三次予防の強みです。

支える側が「治す必要はない」

家族が陥りやすいのが、頑張りすぎ問題です。「私が何とかしなきゃ」と全てを背負うと、支える側の心も疲れてしまいます。

大事なのは、一緒に歩くスタンス。本人のペースを尊重しつつ、生活を整えるサポートができれば十分なんです。

家族が取り入れやすい3つのサポート

  • 日々の様子を気にかけ「最近どう?」と声をかける
  • 通院・支援サービスの同行や調整を手伝う
  • 服薬や生活リズムが乱れていないか見守る

家族支援には公的サポートも活用しよう

「どう支えたらいいか分からない…」という家族の声はとても多いです。 だからこそ、家族向けの相談窓口や教育プログラムを活用してほしいです。

支援先 家族へのサポート例
精神保健福祉センター 相談・家族講座・支援機関との連携
保健所 医療・福祉・制度の案内
家族会/自助グループ 体験共有、支え合いの場

家族が安心できると、本人の安心にもつながります。 家族自身が孤独を抱えこまないようにすることも、三次予防の大切な一部です。

家族が疲れたときのセルフケア例

  • 一人で抱え込まない(家族会・友人・相談先へ)
  • 休息と好きなことを意識的に確保
  • 「支え方がわからない」ときは専門家へ相談

地域の支援を「遠慮なく使う」勇気

地域支援は、本人の不安を減らし、再発リスクを下げる効果があります。

  • 就労支援施設(職場復帰への準備)
  • 地域包括支援センター(生活支援)
  • 相談ダイヤル(孤立を防ぐ)

家族でも地域でも、「あなたは一人ではない」と実感できることが、すごく大きいんです。

三次予防のキーワードは「つながり」

うつ病は人とのつながりが希薄になるほど、再発しやすくなる傾向があります。 だからこそ、

助けを求められる関係性を維持することが最大の三次予防なんです。

あなたも、あなたの大切な人も、支え合っていい存在です。 できる範囲で、少しずつつながりを広げていきましょう。

職場復帰後のケアと三次予防の維持

職場復帰後のケアと三次予防の維持

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実は、職場に復帰できた瞬間から三次予防は本番です。 復帰直後は気が張っていて、「迷惑かけたくないから頑張らなきゃ!」と、必要以上に自分を追い込んでしまいがちなんですよね。

でも、そこで無理をしてしまうと、また調子を崩してしまう可能性があります。 だからこそ、「回復しながら働く」ことを大切にする時期なんです。

職場復帰後に意識したい3つの柱

次の3つを押さえるだけでも、再発リスクが大きく下がります👇

  • 仕事量と体力のバランス調整
  • ストレスの早期キャッチと相談
  • 仕事以外での休息と回復時間の確保

「前みたいに働かなきゃ」が再発の引き金になりやすいので注意です。

起こりやすい課題 おすすめ対応
頑張りすぎてしまう 週単位で業務量を見直してもらう
疲労が溜まりやすい 定期的な休憩とリフレッシュを習慣に
相談しづらい 産業医や人事担当と定期面談を設定

産業医と上司との「二人三脚」が鍵

産業医面談は、復帰後も遠慮なく活用してください。 復職してからのフォローが手厚いほど、安心して働き続けられます。

復帰後の面談で共有しておきたいこと

  • 疲労が出やすい曜日や時間帯
  • ミスが増えたときの対処プラン
  • 業務負荷が高い場面の相談先

厚生労働省でも、復職後ケアの重要性が示されています。
(出典:厚生労働省「メンタルヘルス対策の実施」

セルフモニタリングは再発予防の最強の味方

復職後は、気づかないうちに調子が下がってくることがあります。 だから、自分の心と体の変化を「見える化」する習慣が役に立ちます。

  • 今日の気分を10点満点で
  • 疲れの度合いを簡単に記録
  • 睡眠や頭痛などの身体のサインもメモ

スコアがいつもより低い日が続いたら、それは立派な黄色信号です。 早めに相談すれば、負担が小さいうちに調整できます。

相談のサインを決めておくと便利

・連続3日スコアが低下したら上司に相談 ・週末に疲れが取れなければ産業医へ相談 といったルールを、あらかじめ決めておくと安心です。

理想は「戻る」ではなく「続ける」働き方

職場復帰のゴールは、以前と同じ働き方を取り戻すことではありません。 それよりも、

「あなたらしいペースで働き続けられる環境」をつくること

これが三次予防として何より大切な視点です。焦らず、あきらめず、一歩ずつで大丈夫。

あなたがあなたのペースを守ることが、最高の回復につながります。

【うつ病一次予防・二次予防・三次予防】への取り組みまとめ

ここまで、うつ病の一次予防二次予防三次予防について、それぞれの段階で大切になるポイントをお伝えしてきました。まず一次予防では、睡眠・食事・運動といった生活習慣、そしてストレスマネジメントや職場環境の改善など、心が疲れにくい土台づくりがテーマでした。

そして二次予防では、「おかしいな」と思ったときに、見て見ぬふりをしないこと。初期サインを早くキャッチし、ストレスチェックなどのスクリーニングにつなげて、必要なサポートを受けることで悪化を防げます。

三次予防では、治療継続や復職支援、家族や地域の支え、復帰後のセルフモニタリングを通して、再発を防ぎながら、その人らしい生活を続けていくことが重要でしたね。

予防の3ステップを振り返り

  • 一次予防:発症を防ぐための生活と環境づくり
  • 二次予防:早期発見・早期対応で悪化を防ぐ
  • 三次予防:治療と支援で再発を防ぎ、生活を取り戻す

この三つは切り離せるものではなく、どの段階もあなたを守る大切なステップです。 「今の自分はどの段階かな?」と一度立ち止まって考えることが、すでに予防の第一歩なんですよ。

一人で抱え込む必要はありません

うつ病は「心の風邪」と言われることもありますが、風邪よりずっと複雑で、誰でもかかり得るものです。だからこそ、

助けを求めることは、弱さではなく自分を守る力です。

もし今、あなたが不安やつらさを抱えていて、どこに相談すればいいか分からないなら、公的な相談窓口は強い味方になります👇

(出典:厚生労働省「相談窓口一覧」

注意点とお願い

この記事の情報の扱いについて

この記事で紹介している内容は、あくまで一般的な目安や考え方です。 症状の度合いや必要な支援は、一人ひとり異なります。

正確な医療的判断は公式情報や医療機関の診断を必ず確認してください。
また、体調や気分の落ち込みが続くとき、死にたい・消えたいという気持ちが少しでもよぎるときは、最終的な判断は専門家にご相談ください。迷ったら、まず相談で大丈夫です。

うつ病の一次予防二次予防三次予防は、特別なことではなく「今日ちょっとだけ自分に優しくすること」から始まります。 あなたが安心して笑える日がひとつでも増えるように、こころノートはこれからも寄り添っていきます。

まずは一つ、できることから一緒に始めましょう。 あなたのペースで大丈夫です。

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